母にオークス馬シーザリオ、兄に菊花賞馬エピファネイア、朝日杯FS勝ち馬リオンディーズを持つ超良血馬サートゥルナーリアが2歳王者を目指してホープフルSに登録してきました。
今年のPOGでもダントツの人気を誇り血統面だけでも注目を集めてしまう本馬ですが、果たして人気に見合った実力を兼ね備えているのでしょうか。
近況から見る能力
近走:デビュー2戦はムチを使わずの勝利
デビュー前の調教で安田記念の最終追い切りを行っていたマイルSCの勝ち馬ペルシアンナイトに迫ったことで一躍注目を浴びました。
断然人気のデビュー戦は内から抜け出るのに手間取りましたが、最後は流す余裕を見せての楽勝でした。
2戦目は9月の札幌2歳Sを目標に調整されていましたが球節の不安で回避、10月の萩Sを目標に切り替えました。
萩Sも内から楽に抜けて1着とここまで2戦はムチを使わずの楽勝です。
前走内容:メンバーは弱かったが楽勝
萩Sは直前で後の京都2歳Sの2着馬ブレイキングドーンが回避したことで非常に低調なメンバーで行われました。
レースは序盤に多少行きたがる面も見せましたが、全くの馬なりの内から抜ける楽勝でした。
デムーロ騎手は抜け出してから後方の馬を確認して、外目に誘導しながら馬場の良い所を走らせるという馬の負担を減らすような騎乗でした。
力関係とクラス実績:未対戦の馬が多く未知
今回出走してくる馬達とは全馬と未対戦です。
一応は前走オープン特別勝ちなのですが、レベルの高かった重賞の東京スポーツ杯勝ち馬ニシノデイジーとは現状実績面で見劣ります。
立ち回り力
脚質:器用に立ち回る
G1馬の兄2頭は折り合い面に不安があり雑なレースが目立ちましたが、サートゥルナーリアは兄達より落ち着きがあり非常に器用な立ち回りができます。
デビューからの2戦は共に3番手くらいでの先行策でした。
これなら小回りの中山にも対応出来そうです。
気性面とスタート:今のところ落ち着いた気性
気性難の目立つ一族の出ですが、この馬はそれほど激しい面は見せていません。
落ち着いた気性を伝える父ロードカナロアの影響でしょうが折り合いに苦戦していた兄達とは違うタイプです。
ただ初の中山遠征や距離延長で悪い面が出る可能性も否定できません。
今回の枠順:4枠5番
ホープフルSの枠順は4枠5番に決まりました。
この馬は内枠ばかり当たるので前回、前々回と同様の好位で溜める競馬になる可能性が高いです。
先週の中山芝は外枠優勢でしたが、小頭数のレースでこの枠でも問題ないでしょう。
適性
コースと距離:未経験
中山コースも2000m戦も共に未経験です。
しかしこれはほとんどの馬に当てはまることで仕方ないでしょう。
血統:中山では結果の出ていない一族
父ロードカナロアの産駒はこの条件で未勝利です。
産駒がデビューしてから間もないので仕方のない面はありますが不安もあります。
さらに兄弟のエピファネイアやリオンディーズは中山コースを何度も人気で出走していますが、共に未勝利です。
坂を苦にする一族なのかもしれません。
最も得意としている条件:兄弟は外回り向き
デビュー2戦で判断が付きにくいのですが、G1馬の兄2頭は広いコースの外回り向きでした。
サートゥルナーリアもストライドが広く本質的には外回り向きでしょう。
騎手:M.デムーロ
近況:絶好調
有馬記念の前の時点で12月のG1レース2勝と絶好調です。
勢いのあるときは非常に頼りになる騎手です。
この条件での成績:同条件の皐月賞を何度も勝利
デムーロ騎手は古くはネオユニヴァースやダイワメジャーなどの騎乗で中山2000mのG1皐月賞を何度も制しています。
ラフな騎乗も目立つ騎手ですが、その積極性が中山コースで活きるようです。
その他のファクター
ローテーション:萩S勝利はタイムフライヤーと同じ
昨年のホープフルSの勝ち馬タイムフライヤーは2走前に萩Sを勝利しての参戦でした。
サートゥルナーリアは2ヶ月間隔が開きますがさほど問題ないのではないでしょうか。
調教内容:栗東坂路を馬なりで上がり11.9
最終追い切りは栗東の坂路で52.5-37.6-23.8-11.9という内容でした。
この日はトレセンの全休日でホープフルS出走の馬しか調教を許されていなかったので数頭の馬しか調教していません。
したがって坂路の馬場状態は非常に良かったと思いますが、それでも馬なりで上がり11.9は破格のタイムです。
やはり潜在能力の高い馬です。
総合評価
能力 | 潜在能力高い ○ |
立ち回り | 2〜3番手で立ち回れそう◎ |
適性 | 兄弟は中山不得意だが ? |
騎手 | このコースのG1強い ◎ |
その他 | 調教抜群で潜在能力高い |
総合 | 不安はコース、距離だけ |
コメント